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情報誌「ひこうせん未来」

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編集後記

 

 障害のある人の機会や待遇が、平等に確保される社会の実現に向け、今年の5月に「障害者差別解消法」の改正法が成立しました。折しも、今年はオリパライヤー。国際パラリンピック委員会特別親善大使を務めた香取慎吾さんの『パラリンピックは社会を変える力を持っている』というコメントは心に残りました。
 さてどうでしょう?世の中少し、変わってきましたか? もちろん、急に変わるはずもないのですが、数年前に比べると、確かに変わってきたと感じることもあります。
 我が家の話で恐縮ですが、夫は聴覚障害者で、私と娘は健聴者(聞こえる人)。我が家のテレビは「字幕オン」が標準です。この数年、テレビ番組の字幕は随分増えたと感じます。ドラマ、アニメ、バラエティ番組、生放送のニュースも「字幕があって当たり前」な感覚になってきました。
 結婚して間もない15、6年前、夫がお笑い番組の面白さが分からないというので、無謀にも手話通訳を試みたことがあります。そもそも手話自体おぼつかないのに、早口でまくし立てる芸人さんに追いつけるわけもなく、真顔で「もういいよ」と言われて撃沈。ま、当然です。
 そして今、字幕やテロップが出るようになったお笑い番組を見ながら、家族みんなで同時に笑う時、時代の変化を感じるのです。「このコンビ、面白いよね」なんて話が出来るようになったんだと。
 字幕付きCMを初めて見た時は衝撃でした。「社会が変わってきた」と感じた瞬間でした。今はまだ一部ですが、字幕付きCM普及推進協議会は、2022年10月を目標に、字幕付きCM放送の更なる拡大を目指すとしています。
 「誰ひとり取り残さない」社会を目指す世界的なSDGsへの取り組みも、様々な場面で追い風になっていくものと思います。目標へとしっかり舵が取られ、10年後が「よりよい世界」になっていることを祈ります。(O)

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